開催日時:2022年7月28日(木)17:00~20:00
形式:オンライン(Zoom)
フォスタリングチェンジ・ジャパンは、フォスタリングチェンジ・プログラム(以下FCP)のファシリテーターの方々が、FCP開発者であるキャシー・ブラッケビイ氏(Kathy Blackeby)とキャロライン・ベンゴ氏(Caroline Bengo)から、実践に関するコンサルテーションを受ける機会として、コンサルテーションデイを開催しています。
2018年までは、年に1回キャシー・キャロライン両氏を日本に招いて開催しましたが、2019年3月の開催は新型コロナウイルスの感染拡大により、開催を見送りました。2020年7月は、コロナ終息の見通しがたたなかった為、初めてオフラインでの開催を行いました。2021年度も、収まらないコロナ蔓延状況を配慮し対面での開催を見送り、今回の2022年度、7月は、2回目のオンラインでの開催となりました。
1年振りの、オンラインでの今回の開催には、日本全国から11都道府県より34機関,
43名のファシリテーターが参加しました。
世界的に収まらないコロナの状況があるなか、オンラインでのFCP活動はイギリスでも行われており、今回の参加者にとっても大変、興味深いものとなりました。
今回のコンサルテーションデイでは、FCP活動のオンラインでの開催にあたり、キャシー氏・キャロライン氏からイギリスでの実践内容と説明をしていただきました。その後、それぞれ実践した機関から実施報告を発表していただき、その他の機関からも問題点や課題を質問していただきました。昨今、オンラインでのFCP開催が定着している中、キャシー氏・キャロライン氏からは、とても参考になるコメントや助言をいただきました。
オンラインで開催するにあたり、不安や懸念される点が出てくるので、その為にも準備を怠らないことは大切です。例えば、参加者がどんな環境で参加されているか、画面に映っていることなど考慮してプライバシーが保たれてるのかなど、また、自分自身の経験からの目線も大切となります。その為にも、事前の実践練習や準備は鍵となり重要です。
私たちが開催するときはテクニカルチームがついており、メディア関係のサポートそする人、またFCPファシリテーターをサポートする人が付いていている、ファシリテーターは参加者との関係性に集中して出来るように環境になっている、皆さんの組織ではそこまでの環境が整わない、難しいとあれば、ファシリテーター以外にもう一人か二人、技術系等のサポーターをしてくれる人を入れておき、役割分担を決めておくと良いでしょう。また、ブレイクルーム等を活用する際には、事前のリスト作成で、なるべく参加者が多くの人と交流出来るようにしておくことも大切です。実践中はホワイトボードやパワーポイントの活用をし、また質問はクイズ式にして楽しめる雰囲気づくり、その他、アイスブレイクは簡単なものにするなど、画面上でいかに分かりやすくするかなどの工夫をすることです。
参加者とのコミュニケーションで大事なのは、できるだけ名前で呼びかけていくこと、また、静かな人には特に声をかけることを意識する、その他、休憩をこまめにとることも大切です。このように全体を把握し勧めていく為にも、ファシリテーター、サポーターの役割分担の事前準備は、やはり重要だとコメントしました。
今回も、キャシー氏・キャロライン氏から助言いただいた内容は、とても良いアドバイスとなりました。今後のオンラインによるFCP活動に活かされていくことだと思います。また、なにより参加者皆様が「また頑張っていこう」という気持ちにさせていただいたことは、とても大きかったと思います。
参加された皆さんからの事後アンケート内容を、一部を紹介いたします。
- はじめてKathyさんとCarolineさんにお会いでき、褒め方や声の掛け方、あたたかな雰囲気づくりなど参考になりました。また、アフターセッションについて振り返る機会となり、学び多い時間が作れたことがとても満足しました。
- オンラインでの講座について講師のアドバイス、実践報告が大変参考になりました。皆さんとても完成度が高く、講座開催に向けての配慮点等すばらしいと思いました。アイスブレーキングの重要性、画面上でのコミュニケーションの工夫等ポイントよく理解できました。
- オンラインのFCPを実施する上での疑問点が解消できた。参考にできるところが沢山あった。
- 他機関の実践を含め、とても充実した内容であり、本県でオンライン研修を進めるにあたり非常に参考になりました。昨年度、急遽オンラインを活用せざるを得なくなったセッションもありましたが、計画的に実施する場合、事前に良く準備をすることや配慮すべき点等、深い学びの場となりました。
- キャシーとキャロラインに会えたこと。他県の取り組みを聞けたこと。自分たちが取り組もうとしていることと同じだったので良かったと思えた。貴重な機会をいただきありがとうございました。自分たちが悩みながら開催している中、他県も同じように取り組み、前を向いて進んでいる姿に、元気をもらえました!私たちのところも感染対策を取りながら、お菓子と飲み物は個包装でラッピングして渡し、食べる時は黙食。喋る時はマスクをつけてという形で行っています。また、3回開催しましたので、1回目と2回目の方については合同セッションを開催し、FCPからの横のつながりを作りたいと思いました。2回目の方はZoom開催しています。それだけでも里親さんの満足度は高く、顔が見られて良かったという感想でした。3回目の方が来週で最終回を迎えます。それが終わりましたら、またフォローアップミーティングへ参加させていただきたいと思いました。
- 今回2回目の参加です。年に1回の貴重な時間となり、仲間と課題や達成感を共有できること、また直接キャロライン先生、キャシー先生より助言を頂ける場があることに非常に感謝しています。コロナ禍を理由に「できない」ではなく「できる」工夫を前向きに考えることで乗り越えられることを今回の大きな学びとなりました。始終通訳をされておりました徳永先生にも感謝いたします。