開催日時:2025年7月10日(木)14:30~17:30
形式:オンライン(Zoom)
フォスタリングチェンジ・ジャパンは、フォスタリングチェンジ・プログラム(FCP)ファシリテーターのスキルの向上とクオリティの維持を目的とし、定期的にフォローアップ・ミーティングを開催しております。
2025年度、第1回目となる今回のフォローアップ・ミーティングには、第1回養成講座受講から第18回養成講座を受けられたファシリテーターの中から、5機関14名のファシリテーターが参加されました。5県より(茨城、長野、神奈川、愛媛、沖縄)5機関から報告が行われ、その内「実施報告」が2機関、「状況報告」が3機関からの発表となりました。
今回のフォローアップミーティングでは、数回の実施経験機関から昨年度初めて実施をした機関、これから実施を予定している機関の参加がありました、また参加人数も多くなかったことから、悩み事や課題について充分な時間をとることができ、多くの情報交換と貴重な先生からのアドバイスを得れたのではないのでしょうか。
実施報告では、どちらの機関も参加者が楽しくリラックスして参加できるよう雰囲気づくりとして、最初のグループのきまりで「間違ってもいいんだよ」を掲げ安心感を持たせたり、各セッション後のアンケートの内容をスタッフ間で共有しておくなど、コミュニケーションを意識した内容が伺えました。工夫したところでは、カタカナ用語やセションのポイントなどは必要に応じてプリントで示したり、クリスマスやバレンタインの時期には、季節に応じたお出迎えを考えたとのこ、その他、同時期に開催していた他地域にファシリがオブザーバーとして参加し、研修も重ねながら行ったとありました。これから実施する機関にとっては、良い参考になったのではないでしょうか。
今後の課題として、研修の一環でプFCPプログラムのデモストレーションを行っているが、その後、参加希望者をどのような形で実施に繋げていくのか、また、開催時期と開催場所の検討、平日での12セッション参加の難しさなど。その他、子どもの状況と里親歴のバランスの違いについてや、ある地域では1機関での実施が難しい現状があり県全体の実施体制を検討していく必要があるなどが挙げられました。
先生方からのコメントでは、規模が小さい分、里親さんへきめ細かい把握が出来きるし、だからこそ委託後の研修までの繋なげやすさもある。また、今後も共働きの里親さんをもっとやりやすくするため、予算もあるが、里親センタ-への働きかけ、企業への働きかけなどで事業を活用していけば、それがモデルになっていくので、これらも無駄にならないよう進めていきたいとありました。
状況報告では、地理的な問題で2カ所での実施を検討しているところや、開催場所を借りるにあたっての経費の問題や、実施前の体験版のやり方など、準備に向けての質問と、アフターフォローやフォローアップの会場、時間、場所など他地域ではどのように行っているのか、また、養子縁組、養育里親、親族里親、それぞれ属性がちがった方が混じっての開催の場合、影響や配慮したすべき点は何か、「宿題」に囚われて過ぎてしまう参加者にたしての言い回し方法、その他、里親さんの思いがあふれて話が長引き時間通りに終わらないときはどうすれば良いのかなどの質問が挙げられました。
実施機関からのアドレスでは、会場については自分達の施設で使用が出来る場合は料金はかからないが、他の場所を借りての実施だと、地域差もあるが4時間で約3000円くらいとありました。フォローアップについてはも年に1回~2回実施しているところが多く、参加人数が少なけなれば、1期生2期生を混合して開催するなど工夫している、また、欠席者へのフォローアップでは、2時間やったり、次のセッションの前に個別にやるなど、また、時間が取れない方には、お便りを作成し簡単にその日の内容をまとめて渡し、その後、電話でのフォロー、ZOOMでの対応をしているとのこと。
先生からのアドバイスでは、フォローアップは次に参加しやすいように繋げることが目的で、一緒にやっていくという体験が重要なので、モチベーションを下げない程度で「休むと勿体ないよ」というぐらいのレべルが望ましい。また、養育里親、養子縁組、親族里親さんと合同でやったところで、何か不具合が生じたという報告はなうが、ただ、配慮すべき点としてセッション「別れ」を扱う部分では、共通のものとして捉えていただくため、家庭訪問時に少し説明をしておくと良いとありました。「宿題」というワードについては、提案する時に宿題という言葉はさけ、例えば「家庭で1週間、どんなことをやってきましたか」に置き換えてみる。時間の配分については、参加者の思いにフォーカスする事も大事だけれど、2回3回続いて良いといものではないので、時間について前振りをしておく、また、内容によっては、参加者全員が入り込む必要が無い場合は、別に時間を取ってあげるのも良いとありました。
今回のミーティングでは、皆さんが実施を重ねてきたからこその次の課題や、出来るアドバイスがあり、その内容は、実施準備から直ぐに取り入れられるものが多く、皆様にとって有意義な時間になったのではないでしょうか。
事務局としても、ホームページの活用をもっと促すために、掲載情報を簡単にまとめた「事務局だより」よのうなものを、年に一回を目処に発行できるよう検討して行きたい思います。
参加者からの感想(一部)紹介
●皆さまの状況を深くお伺いすることができ、また、こちらの質問等にも丁寧にお答えいただき、非常に深い学びをいただきました。本年度の実施にしっかりと反映させていく所存です。早速、過去の参加者の皆さまに実施するフォローアップを計画して参ります。
●参加者及び先生方にとても丁寧かつ肯定的な中に具体的なご助言をいただき、「間違っていなかった、けれど工夫の仕方で…」と抱えていることが問題ではなく課題、こうなればいいなぁ~に視点を向けさせて頂けた事、他沢山の気づきと、小さな気になるの解消と、とても多くの学びになった充実した時間でした。
●他県のファシリテーターの実践の様子が伺えると同じ心配や、不安や、喜びや、達成感が共感出来て嬉しかったです。様々な角度からの話が聞けること、新たな発見があること、今後のFCPへの取り組みに活かそうと前向きになりモチベーションがあがりました。トレーナーの先生方のお話がとても学びになりました。
●何度もFCPを実施されている機関のお話しをお伺いすることで、大変参考になりましたし、実施のヒントがたくさん得られました。実施の期間や場所など、今後もまだまだ検討する余地がたくさんあるのだなと感じまいた。また、養成講座にて同期だったファシリの方のお顔も見れて、とても嬉しい気持ちと、実施に向けて頑張っておられる様子が、自分にとっても励みになりました。
尚、今回の次第、及び各機関の実施報告、状況報告の発表資料はフォスタリングチェンジジャパンのホームべージにあります、会員ページより観覧できます。
※会員ページのアクセスはFCPファシリテーターの方のみとさせていただきます